胃癌検診とその予防 |
早期胃癌と進行胃癌
胃壁は内側から粘膜層、粘膜下層、固有筋層、漿膜と4層に分れています。
このうち癌の浸潤が粘膜下層までに留まっているものを早期癌、それ以下に浸潤しているものを進行癌といいます。
早期胃癌から進行胃癌になるまで2-3年かかるといわれています。
早期胃癌で内視鏡的治療や手術をすれば10年生存率95%以上といわれています。
ゆえに自覚症状のない時期に胃検診を受け早期の状態で胃癌を発見し治療することが大切です。
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胃癌の危険因子
- ニトロサミンなどいろんな発癌物質が胃に作用して胃癌の芽(初発因子、
イニシエーター)となります。たとえばタバコ、焦げた肉類、カビのはえた食物など
- 癌の進行を促進する作用のあるもの(促進因子、プロモーター)
- 食塩‐‐‐‐‐‐‐胃の粘液を溶かし胃炎、潰瘍を起こす
- ピロリ菌‐‐‐‐‐CagA の注入から胃の上皮細胞を変性させ発癌を促す
- 強いアルコール、熱いもの、からいもの ‐‐‐‐
粘膜にびらん、炎症を引き起こす
- 発癌物質を中和したり癌の進行を抑制する作用のあるもの(抑制因子、サプレッサー)
‐‐‐‐‐ビタミンA、C、E 繊維質の多い野菜や果物類、 牛乳など
- 癌は細胞分裂の際の遺伝子のミスコピーから発生するので、どうしても年齢が高くなると発癌しやすくなります。
- 富山県は全国で胃癌による死亡率が3-4位と高い県です。
- 胃癌死亡の危険因子の第一位は胃検診を受けないことと言われており、
40歳を過ぎたら数年に1回、60歳を過ぎたら毎年胃検診を受けましょう。
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胃癌検診とペプシノゲン
- ペプシノゲンは胃の消化酵素であるペプシンの前駆物質で血中に微量に存在します。
- このペプシノゲンを血液で測定することにより胃癌の高危険群である慢性萎縮性胃炎をスクリーニングするわけです。
- ペプシノゲンが低値といわれた方は二次精査として胃内視鏡検査(胃カメ ラ)が勧められます。
- バリウムによる間接胃透視よりも低コストで早期胃癌の発見率が高いといわれています。
- しかしスキラス胃癌などペプシノゲン法で陽性にならない進行癌も少数存在します。
- 萎縮性胃炎を反映するため一度ペプシノゲン法陽性となった方はずっと要精検となる可能性があります。
- ペプシノゲン法陽性となった慢性胃炎のほとんどの方に胃にピロリ菌が陽性といわれています。
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胃癌の予防
1.ピロリ菌の除菌
慢性胃炎から胃癌への道筋も解明されつつあります。
- ピロリ菌陽性者は陰性者にくらべ、胃癌の発生率が高い
- 胃潰瘍でピロリ菌を除菌すると、潰瘍の再発だけでなく胃癌の発生を抑制した
- 早期胃癌の内視鏡的治療後にピロリ菌を除菌するとその後の胃癌の再発を抑制した
- ピロリ菌の除菌にて高分化の癌は抑制可能であったが、未分化の癌は抑制できなかった
- 日本ヘリコバクター学会では、胃の病変の程度にかかわらずピロリ菌陽性のひとはすべて胃十二指腸潰瘍と胃癌の予防のため、ピロリ菌感染症として除菌をすべきであると勧告しています。(2009年1月)
- 2013.3.1より胃内視鏡検査で確認されたピロリ菌感染胃炎に対して、除菌療法の保険診療が認可され、今後胃癌の予防的効果が期待されます
- 201年9月に北大の浅香正博特任教授がピロリ菌の研究と「胃がん撲滅計画」としてすべてのピロリ菌感染胃炎に対する除菌療法を普及させた功績でもって最高権威のマーシャル・ワレン賞を受賞されました。(
平成25年10月4日読売新聞)
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