高血圧症
- 血圧は血管の抵抗、心臓の拍出力、血液の量で決まります。
- 高血圧は心臓病や脳卒中の大きな要因であり、血圧をコントロールすることによりある程度予防が可能です。
- 日本人の高血圧患者の95%は本態性高血圧症で遺伝的素因を持っています。
- 5%くらいに二次性高血圧症(腎実質性、腎血管性、内分泌性疾患などにともなう)がみられます。
- 患者数は1010万人、予備軍1500万人と推定されています。
高血圧症にともなう合併症
種々の血管の動脈硬化にともなう疾患
- 脳血管障害(脳出血、脳梗塞、高血圧性脳症など)
- 心疾患(狭心症、心筋梗塞、心不全など)
- 腎不全
- 四肢末梢血管の閉塞性動脈硬化症、解離性大動脈瘤など
血圧の測定
- 血圧は安静時に上腕部で測定します。
- 正常値は 130 / 85 mmHg です。
- 医療機関などで測定すると高くなる白衣高血圧の人もいます。
- 早朝高血圧は脳や心臓の発作を誘発しやすいです。
- 治療中は定期的に1日数回、家庭での血圧の測定が望ましいです。
高血圧の誘因
- 塩分
- 肥満(運動不足)
- 喫煙
- 飲酒
- 寒冷
高血圧症の治療
1. 生活習慣の改善
- まず塩分の制限
- 体重のコントロール
- ストレスを避け、規則正しい生活
2. 薬物療法
- 一般的にはCa拮抗薬(ノルバスク、アダラート、ペルジピン、アテレックなど)が第一に使われます。
- 糖尿病、蛋白尿などがある場合は腎保護作用のあるACE阻害薬(レニベース、カプトリルなど)A-U受容体拮抗薬(ニューロタン、ブロプレス、ミカルディスなど)α1遮断薬(カルデナリン、ハイトラシンなど)が使われます。
- その他、降圧利尿薬(フルイトラン、ナトリックス)、β遮断薬(テノーミンなど)もあります。
- 一剤で降圧効果が弱い場合は、作用機序の異なる多剤療法が行われます。
- 長期治療になることが多いので副作用やコストを考えて服用したほうがよいでしょう
とにかく血圧を測定しながら定期的に医療機関を受診し、血圧、合併症に応じた治療を継続することが必要です。
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脂質異常症(高脂血症)
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日本動脈硬化学会の診断基準では
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