便秘と大腸がん検診

便秘について

  • 3日以上排便がなく、不快な症状があり排便に困難を伴う状態を便秘といいます
  • 朝食を食べない人は便秘になりやすいです
  • 朝食後にトイレに行く習慣をつけましょう
  • 水分の摂取と野菜や果物などの食物繊維を多く食べましょう
  • 適度な運動をして腹筋を鍛えましょう
  • 夏場によく汗をかいたり、冬場に一晩中電気毛布をして脱水となり便秘になる人が時々みられます
  • 秋に柿を食べすぎて便秘になる人も時々みられます(柿のタンニンは腸管の収斂作用あり)
  • 便秘が長く続くと、痔や大腸にポリープや癌ができやすくなります
  • 日本人の脂肪と動物性蛋白摂取量の増加と大腸がんの増加は相関しています
  • 若い人で運動嫌い、朝食抜き、昼にコンビニ弁当など脂っこい食事の習慣の人は将来大腸がんを起こしやすくします
  • 中高年の女性で、まれに卵巣がんによる癌性腹膜炎のため、腹満感、便秘をきたすこともあります

大腸がん検診について

  • 40歳以上の人間ドックでの大腸ポリープの発見率は約2-3%

  • 大腸がんの大部分はポリープ(腺腫)より発育します
  • 早期がんから進行がんになるまで数年かかると言われています
  • 大腸の検診は、便潜血検査をスクリーニングとして大腸ファイバースコー プ  (SF、TCF)、注腸透視で行います
  • 1-2cmの大きさの腺腫、早期がんは内視鏡的に切除可能です
 食事の欧米化にともない大腸ポリープ、大腸がんが増えており、40歳以上に なったら年に1回は大腸の検診を受けましょう

便潜血の陽性率

  • 集団検診              平均3-5%
  • 大腸ポリープ             10-40%
  • 早期大腸がん             10-60%
  • 進行大腸がん             80-100%
 便潜血による大腸がんの発見率  0.05-0.1%(1,000人-2,000人に1人)

大腸がんの自覚症状



検診で便潜血陽性といわれた方へ

  • 検診で便に潜血が出た場合、痔からの出血が混じっている場合も多いで す が、大腸にポリープやがんがないかくわしく調べる必要があります。
  • 当院では便潜血陽性の方は、全大腸内視鏡検査(TCF)、便潜血再検 を行い、必要に応じて注腸透視を行うようにしています。
  • 内視鏡検査で切除可能と思われるポリープが見つかった場合は、その場で高周波を用いたワイヤー鉗子で切除してくることも可能です。
  • 検査の所要時間は約30分程ですが、予め前日より前処置の食事や服薬が 必要になります